2016年03月02日
基礎の検討 新築 茨城 栃木 自然素材の100年住宅
茨城(古河 つくば 県西) 栃木(小山 宇都宮 県南) 埼玉(北部)
千葉(野田 柏) 群馬(館林)と北関東にてセルロースファイバーをはじめとする自然素材で新築とリノベーション・リフォーム・改築をして
お客様と一緒にオンリーワンの むくむくはうすを創っている工務店+材木商二代目のブログです。
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皆様おはようございます。
ここ何日か、悩んでいます。学んでいます。
なにを?
基礎工事。
弊社は新築戸建は木造で行っています。
しかし基礎は鉄筋コンクリート。これはどこの会社でも同じでしょう。
私は瞬間的な耐震性より、長期にわたる耐久性を求める方なので
鉄筋量はそんなに(それでも過剰品質といわれますが)求めません。現場によって変えます。
長期の鉄筋コンクリートの寿命を決めるのは
ざっくり、ほんとにざっくり言うと
「鉄筋がさびたら終了」
ということです。
コンクリート自体は圧縮(重さなど)の力には強いですが
引っ張られる力には弱い
だから、鉄筋を入れて補強した。
という流れのようです。
日本ではありえませんが
地震が無いばあい圧縮強度のみが求められるので鉄筋は要りません。
(例として古代ローマから残っている建物はほぼコンクリート造、表面に見える煉瓦はその型枠の役割もしている)
で、なぜコンクリートに入っている鉄筋がさびるのかというと
アルカリ性のコンクリートが「中性化」して鉄の酸化(錆びる)を止められなくなるから。
この中性化は空気と水によっておこる。
コンクリートが密になって空洞が少ないほど中性化は遅く
粗く空洞が多いほど早い。
※だから密にできれば中性化を遅くできる=基礎の寿命が延びる
密にするためには水セメント比を下げること。W/Cと図面に書かれます。(トイレではありません)
それを現場で行う検査方法としてスランプ試験というものがあり
生コンクリートをとんがりコーンのような形のものに入れ、抜いた時にどれくらい広がるか
という試験(なんじゃそりゃ)が行われます。
スランプ〇〇cm
などと書かれています。
水を減らすと基本的にスランプの数字は減ります。減るほどに強度も上がります。
しかし日本の基礎は鉄筋が多いので施工時にできる隙間が問題となり、
結果建築の場合スランプの数字は15-21となります。<数字が大きいほど施工時に軟らかく施工しやすい
しかし最近では水が少なくても軟らかくする「流動化剤」があるのでこの限りではありません。
なので、あくまで圧縮強度と水セメント比を気にして見ていくのが、設計並びに施工管理の肝となります。
それともう一つ鉄筋がさびるのを先延ばしにする方法が
かぶり厚を増やす。
ということです。
かぶり厚とは、鉄筋から空気までどれくらいの厚さでコンクリートが入っているかという数値。
これは弊社標準基礎断面図の一部
これを水セメント対比55%で
屋外側60ミリ以上、屋内側40ミリ以上とると
コンクリートの中性化速度を年間0.5mmとして
100年から150年の寿命が期待できると試算できます。
※基礎上面は土台水切りがつくので雨がかからないため屋内と同じかぶり厚に設定
これが水が増えたり、建築基準法通り30ミリで取ったりすると
基礎の寿命は30年にまで下がってしまったりします。
これをあまり管理していなかったり、
もしくはそういった数値に興味がなく基礎屋さん任せとなっている会社さんには要注意。
ですからこれからおうちを建てようとする人は基礎がどうなっているか?
鉄筋量だけでなく、「水とかぶり厚」これを気にして業者さん選びをしていきましょうねー。
今日はマニアックでしたね。
千葉(野田 柏) 群馬(館林)と北関東にてセルロースファイバーをはじめとする自然素材で新築とリノベーション・リフォーム・改築をして
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ここ何日か、悩んでいます。学んでいます。
なにを?
基礎工事。
弊社は新築戸建は木造で行っています。
しかし基礎は鉄筋コンクリート。これはどこの会社でも同じでしょう。
私は瞬間的な耐震性より、長期にわたる耐久性を求める方なので
鉄筋量はそんなに(それでも過剰品質といわれますが)求めません。現場によって変えます。
長期の鉄筋コンクリートの寿命を決めるのは
ざっくり、ほんとにざっくり言うと
「鉄筋がさびたら終了」
ということです。
コンクリート自体は圧縮(重さなど)の力には強いですが
引っ張られる力には弱い
だから、鉄筋を入れて補強した。
という流れのようです。
日本ではありえませんが
地震が無いばあい圧縮強度のみが求められるので鉄筋は要りません。
(例として古代ローマから残っている建物はほぼコンクリート造、表面に見える煉瓦はその型枠の役割もしている)
で、なぜコンクリートに入っている鉄筋がさびるのかというと
アルカリ性のコンクリートが「中性化」して鉄の酸化(錆びる)を止められなくなるから。
この中性化は空気と水によっておこる。
コンクリートが密になって空洞が少ないほど中性化は遅く
粗く空洞が多いほど早い。
※だから密にできれば中性化を遅くできる=基礎の寿命が延びる
密にするためには水セメント比を下げること。W/Cと図面に書かれます。(トイレではありません)
それを現場で行う検査方法としてスランプ試験というものがあり
生コンクリートをとんがりコーンのような形のものに入れ、抜いた時にどれくらい広がるか
という試験(なんじゃそりゃ)が行われます。
スランプ〇〇cm
などと書かれています。
水を減らすと基本的にスランプの数字は減ります。減るほどに強度も上がります。
しかし日本の基礎は鉄筋が多いので施工時にできる隙間が問題となり、
結果建築の場合スランプの数字は15-21となります。<数字が大きいほど施工時に軟らかく施工しやすい
しかし最近では水が少なくても軟らかくする「流動化剤」があるのでこの限りではありません。
なので、あくまで圧縮強度と水セメント比を気にして見ていくのが、設計並びに施工管理の肝となります。
それともう一つ鉄筋がさびるのを先延ばしにする方法が
かぶり厚を増やす。
ということです。
かぶり厚とは、鉄筋から空気までどれくらいの厚さでコンクリートが入っているかという数値。
これは弊社標準基礎断面図の一部
これを水セメント対比55%で
屋外側60ミリ以上、屋内側40ミリ以上とると
コンクリートの中性化速度を年間0.5mmとして
100年から150年の寿命が期待できると試算できます。
※基礎上面は土台水切りがつくので雨がかからないため屋内と同じかぶり厚に設定
これが水が増えたり、建築基準法通り30ミリで取ったりすると
基礎の寿命は30年にまで下がってしまったりします。
これをあまり管理していなかったり、
もしくはそういった数値に興味がなく基礎屋さん任せとなっている会社さんには要注意。
ですからこれからおうちを建てようとする人は基礎がどうなっているか?
鉄筋量だけでなく、「水とかぶり厚」これを気にして業者さん選びをしていきましょうねー。
今日はマニアックでしたね。